投稿日:2020-07-31 Fri
まえがき
体当たりをやるほかない
「死の踏絵」を踏まされた甲飛十期生
指揮官関行男大尉は予定の人身御供
大西長官の訓示
玉井副長、中島飛行長と、特攻隊員たち
一波は動かす四海の波
国を以て斃るるの精神
戦闘機無用論・戦艦無用
大佐、少将も戦死せよ
蛮勇
宿命の一航艦司令長官就任
「特攻教」教祖
負けて目ざめることが最上の道
戦争継続一本鎗の軍令部次長
二千万人特攻か降伏か
あとがき
参考文献
解説 特攻作戦指導者の戦後の証言 妹尾作太男
元海軍少尉(海軍兵学校74期)出身の著者・生出寿(おいで・ひさし)さんの文章は読みやすくて私は好きなのだが、残念ながら平成18年にこの世を去られている。
読者によっては、著者が自分の意見や見解を入れすぎていると、嫌う人もいるようだが、私は、逆にその見解が的を得ているので好きなのである。(笑)
本書の主人公である大西瀧治郎は「特攻隊の生みの親」とされているが、その“定説”は本当だろうか?
どうみても、その他の人物達から“押し付けられた”としか思えない。
その“その他の人たち”に対して著者は、かなり手厳しい書き方をしているが、当然だと思う。
また、大西瀧治郎に対しても、辛口の評価をしている部分もある。
人間には色んな面があるのだから、良い面もあれば悪い面があるのは当然だろうと思う。
ただ、悪い面があったとしても、最後には責任者の“一人”として自決したのだから、この点は評価されてしかるべきだろう。
“その他の人たち”は、もっともらしいことを言っていた割には、戦後、その責任を取らず、余生を家族と共に生きているのだから・・・
なにも自決することばかりが責任の取り方ではないとは思うが、戦後、他人事のように振る舞う彼らには不快感を覚える。
今年の読書:44冊目
スポンサーサイト
△ PAGE UP