投稿日:2020-07-09 Thu
初版のまえがき
第1章 わが軍最後の二大退却戦
1 歴史に名を残す一戦
桜井軍団のビルマ脱出作戦
2 兵力を割いて戦線を縮小
遠隔地に残されたビルマ軍の苦境
3 日本的戦法も効を奏せず
各師団とも先を争って退却をつづく
4 方面軍首脳の周章退却
前線に“通告なし”に本部を撤退す
5 待っていた軍司令部
“情愛の統率”は実を結ぶであろう
6 “生命の竹”に運命を託す
全軍ペグ―山系を打って出る
7 英将、長蛇を逸す
苦難の退却戦みごとなる
8 “敗軍の将”を厚遇
英国は後まで桜井中将に酬いた
9 ぜひ重慶に一撃を加えたし
岡村はこの大作戦を東京に要請す
10 戦機はすでに去っていた
今は広東、上海に戦略拠点を要す
11 問題の芷江作戦を発起
まず老河口の空軍基地を攻略して
12 早期撤退は明断
全軍、海岸線を目指して退く
13 「暴」に報ゆるに「愛」
日本を感激させた蒋総統の宣言
第2章 本土決戦
1 本土決戦に追い込まる
大本営の奥を流れる焦燥の色
2 50個師団の急設を要求す
機動援助はすでに不可能であった
3 裸の兵隊70万
常識を超えた急速大動員の強行
4 使命はただ「特攻」
現われた沿岸警備の老兵たち
5 特攻用の飛行機に限る
優秀パイロットはすでに払底していた
6 悩みは燃料の大不足
保有総量、わずか8万キロリットル
7 空戦は1回限りとす
ガソリンが一滴もなくなるから
8 士気は頼み得たか
軍は依然「必勝の信念」を叫んだが―
9 善戦しても勝てなかった
数々の連敗には明らかな理由があった
10 水際決戦と内陸迎撃戦
将星の間に異なる二つの戦法
11 ふたたび水際撃滅主義
南九州軍の戦術思想の統一
12 戦備は順調に進む
敵上陸点は南九州
13 米軍の南九州上陸作戦
わが軍の予想とほぼ一致していた
14 決戦の準備なる
関東からも兵力転用を考慮す
15 次戦に全戦力
後図を策する術なし
16 米軍のコロネット作戦
25師、1千余隻、2万余機
第3章 空襲、全日本を征す
1 米国空軍戦略の成功
電源と鉄道を逃がした戦術過誤
2 微弱きわまる防空体制
高々度戦闘は無力であった
3 傍若無人のB29
わが防空科学の遅れは致命的であった
4 訓練を重ねていた米空軍
帝都の写真撮影と爆撃演習
5 米空軍に二つの戦術対立
残念なりし日本のサイパン反撃
6 米将ついに罷免
爆撃方式の対立が表面化して
7 死傷12万4千
未曾有の江東爆撃
8 5回の爆撃で被災58万戸
自信を強めた司令官ルメー少将
9 東京は50パーセントを焼失
米空将の第1期野望完遂さる
10 B29延べ6千9百機
グルー前駐日大使の献言通らず
11 惨たり被曝都市61個
機雷封鎖は意外なる大打撃
12 偉大なる中止の聖断
新大本営の松代移転は実現しなかった
13 最悪条件下に立ち向かう
体当たりでB29を撃墜した
14 撃墜じつに714機
わが防空部隊の善戦の統計
15 準備と思想の欠如
日本の防空戦備と英国との懸隔
第4章 関東軍盛衰記
1 一流陸軍の威容
20個師をもって全満州に布陣す
2 専守防衛の戦略
大本営から関東軍への厳命
3 軍容、ソ連を圧す
山下、阿南両将下の最精鋭を集めて
4 主将、南方に去る
日ソ戦力の均衡逆転の第一歩
5 「兵力転用」の大問題
関東軍の南方参戦方針決まる
6 名に恥じぬ武勲
転用関東軍は随所で奮戦した
7 総入れ歯の関東軍
精鋭師団の全部を抽出した
8 ソ連の脅威増大
関東軍の内容は張り子の虎に等しかった
9 対ソ戦略の変更
満州の放棄も覚悟して
10 三主将の大連会議
日・満・華一体は昔の夢と化す
11 ソ連の侵攻せまる
現地の希望的観測と白木大佐の警告
12 急造の24個師団
物が噛めない「入れ歯の兵団」
13 “大兵に戦術なし”
名のみの第2航空軍
14 小兵にも“術と魂”
各前線における猛烈なる抵抗
第5章 南方に戦い北辺に遺ゆ
1 国境死守に全力
最前線はみな決死の強兵であった
2 猛攻をことごとく撃退す
第135旅団の敢闘の日記
3 強兵1千の決死隊
責任に殉じた若い少尉たち
4 挺進隊の不屈の闘魂
露木大尉以下最後まで戦う
5 砲と全員と同時に自爆
悲壮をきわめた東寧重砲連隊の最期
6 守兵の9割が戦死
敵も虎頭守備隊の奮戦を激賞
7 2日間に7千トン
ソ連の勝鬨陣地に対する砲撃
8 各陣地で猛抵抗
不運、第278連隊
9 侵攻最大は100キロ
東部戦線における各地の防戦
10 殺気立つ幕僚会議
悲涙のうちに終戦を一決す
11 連隊長の永別の辞
道に殉じた若松満則大佐の自決
12 関東軍を挙げて労務者
57万人が重労働を強制さる
13 運命のいたずら
獄中に苦しむ将軍
14 皇帝、ソ連に拉致さる
奉天飛行場に起こった意外の悲劇
15 幸運の第一人者
危うく逃れた竹田宮
16 死亡13万5千人
惨たる在満居留民の悲運
17 送還要請も黙殺
関東軍へ恨みの声
第6章 和平の胎動
1 見通しのない戦争
明治将星たちの卓見を回顧して
2 「和平」の望み絶ゆ
甘かった米英認識の結果
3 近衛一人が正論
重臣の多くは平凡な意見上奏
4 期待の献策なし
陛下はすでに軍部を信用されなかった
5 鈴木内閣の誕生
東條大将は畑元帥を推した
6 ソ連を通じ和平工作
東郷外相の手みやげの内容
7 陸海両将、激しく対立
決まらぬ講和条件の最低線
8 和平の方針、聖断さる
終戦の具体化に一歩を踏み出す
9 ソ連、会談を避ける
返答はポツダム宣言に現わる
10 講和外交は論外
ソ連は2年も前から米英と黙契
11 ポ宣言は賛否対立
強がりの「鈴木談話」は原爆を誘う
第7章 陛下の聖断下るまで
1 原子爆弾投下さる
巡洋艦上のト大統領命令
2 陛下は終戦を急がる
好運の小倉市、難をまぬがる
3 陸軍は終戦に反対す
最高指導会議における激論
4 深夜12時の御前会議
閣議も結論えられず
5 率直なる御言葉
軍部の主張を適切に指弾さる
6 攻撃続行の陸相布告
軍部が考慮した戦術的の見解
7 軍部また硬化す
国体護持の実現に不安を抱いて
8 外相は一路、和平へ
勇気と才能をもって邁進した
9 賛否は10対4
鈴木首相も復活して裁く
10 暗躍する武断派
クーデター計画の内容
11 異例の緊急召集
虚をつかれたクーデター一派
12 歴史的聖断の内容
全員落涙の中に終戦を一決す
13 宮内省に兵隊の乱入
天祐にも玉音盤の奪取不成功に終わる
第8章 太平洋戦争終わる
1 終戦末期の暴挙
近衛師団長を射殺した青年将校
2 割腹して大罪を謝す
阿南陸相の心底とその態度
3 陸軍の総意代弁
陸相、一身に責を負う
4 良将あいついで自決
古武士の心境と態度を見る
5 誇り高き責任感
若い将校らの自決の数々
6 皇族内閣生まる
80年の「軍」に終止符
7 復員に米船貸与
600万邦人も故国へ
8 大義名分を欠く
軍の政治干犯は敗因の第一
9 戦争指導に無理
低下した政治家の質
10 攻勢終末点犯す
勝敗を決した科学力
11 無謀な四正面作戦
名将猛卒も勝てるはずはない
12 友邦と携えて平和を
「孤立的中立」は現実に不可能である
今年の読書:39冊目
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