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野牛重兵衛

Author:野牛重兵衛
会社を実質的に自主廃業し『自由人』となる。
自ら『脱藩浪士』と名乗り自由な日々を生きることにした。
常陸国在住
57歳
今もって独身!(笑)
これからも独身!(大笑)

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『布引丸』
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マニラの梁山泊

お雪バア

アギナルド(上)

アギナルド(下)

マニラ陥落

志士交流

武器払い下げ

同志糾合

義軍出発

遭難の日

独立軍陣営

東亜は立ち上る


本書の「比島独立」とは、太平洋戦争時の話ではない。
19世紀末、スペインに支配されていたフィリピンはなんとか独立しようとしていた。
これに手を差し伸べたのが米国だが、いざスペインを追い出し独立という段になって、米国はフィリピンを裏切る。
今度は米国がフィリピンを支配するわけである。
話は、この頃の話・・・・
このフィリピン独立に手を貸してやろうという日本人たちがいたのである。
武器の貧弱な独立軍に武器を調達してやろうと、武器・弾薬を集めて船に載せてフィリピンに送ろうとした。
この船の名前が「布引丸」・・・・
しかし、船は途中で沈没してしまい武器はフィリピンには届かなかった。
これは、私も以前、どこかで聞いたことがある話で、あまり知られていない話ではあるが史実である。

本書は、これをテーマにした小説。
著者は「序」に書いているのだが・・・
小説の約束事を無視している場面もあり、著者自身が顔を出すし、素材のままを皿に盛って差し出したような場面もあると言う。
読んでみると、確かにそういう場面がある。
これが、この“小説”の特徴でもあり、面白いところだ。
比島攻略軍の本間中将が帰還した時に、フィリピン独立軍のアギナルド将軍から本間中将へ贈られた彼の自叙伝を借りたという。
こうなると、アギナルド将軍に関する著述は“正確”ということになるか?
とにかくノンフィクションなのか小説なのか、微妙なのである。
かなり史実に忠実に書かれているのではなかろうかという気がする。
今でいうところの“ノンフィクション・ノベル”に該当するだろうか。
著者が言う「素材のままを皿に盛って差し出した”部分などは、史料的価値が高いのではなかろうか?

この小説・・・・驚いたことに昭和17年9月から昭和18年10月まで連載されたものだそうだ。
一瞬、戸惑った・・・・
読んでいても戦時中特有の“国威発揚”などの戦時色が感じられなかったので、ついこの間、書かれた小説だろうと思っていたのである。
まさか、戦時中に書かれた小説とは驚きである。
そうなると、登場人物の“絡み”やセリフは創作だと思っていたが、まんざら絵空事のような創作でもなさそうである。
案外、実際にあったことに近いかも・・・
う~ん、そうなると、ますます面白い。
こういう“小説”を書いてみたいなぁ~と思うほどの“小説”である。

著者は1979年に85歳でお亡くなりになっている。
その2年後に本書が出版されている。
どういう経緯でこの単行本が発刊されたのかは、本書には書かれていないのでわからないが・・・
いい“小説”を遺してくれたと思う。


今年の読書:47冊目

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読書 | 23:03:26 | Comments(0)
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