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野牛重兵衛

Author:野牛重兵衛
会社を実質的に自主廃業し『自由人』となる。
自ら『脱藩浪士』と名乗り自由な日々を生きることにした。
常陸国在住
57歳
今もって独身!(笑)
これからも独身!(大笑)

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『技術中将の日米戦争』
技術中将の日米戦争―陸軍の俊才テクノクラート秋山徳三郎 (光人社NF文庫)技術中将の日米戦争―陸軍の俊才テクノクラート秋山徳三郎 (光人社NF文庫)
(2006/08)
石井 正紀

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プロローグ

第1章 志操堅固にして粋な人
     8キロの道を歩いて
     軍人を志した優等生
     工兵第10大隊の士官候補生
     軍事技術者に徹する思い
     サーベルを下げた東大生

第2章 多彩な人脈を誇って
     花の陸士24期生
     エリート以外の人脈にも恵まれて
     技術者重用を説く軍人がいた
     技術者が軽んじられた陸軍にあって

第3章 陸軍での数々の事績
     土木技術者として
     技術駐在官としての使命
     陸軍のテクノクラートとして
     その他の事績

第4章 秋山徳三郎の太平洋戦争
     山本五十六長官との会談
     苦悩の果ての飛行場建設
     拙速だったわが国初の機械化部隊
     飛行場設定練習部の発足と事績
     結局は海蜂の群に負けた日本軍
     戦前の日本に建設機械はなかったか

第5章 不死鳥は舞い上がった
     米軍ウルフ司令官との交流
     挫折感と家族のきずな
     会社経営の陣頭に立って

秋山徳三郎生涯年譜
あとがき
参考文献・資料



本書の主人公は、秋山徳三郎という土木技術の“大家”・・・
陸軍中将である。
こういう人が陸軍にもいたのかと、感心した・・・
東京大学で学び、陸軍では決して花形とは言えない工兵になり、近代化の遅れている我が陸軍に機械力を導入した人である。
日本軍はモッコとツルハシを使って人力で飛行場を造る・・・
何ヶ月もかかってようやく出来かけたところを米軍に奪われ・・・
米軍はブルドーザーであっという間に滑走路を完成させ、航空機を発着させる。
工業力の差と言ってしまえば、それまでのことだが・・・
その顕著な例がガダルカナル島の争奪戦である。
いくら我が日本軍が砲爆撃で滑走路を破壊しても、あっという間にブルドーザーで修復してしまう。
対する日本軍は人力なので、いつまで経っても修復できず、修復途中でさらに攻撃を受け・・・
結局、航空機の発着に支障をきたし作戦自体が成り立たない・・・
鉄砲をドンパチするだけが戦争ではない。
日米の土木技術力による戦争と言ってもいいだろう。
秋山中将はこの土木技術、特に飛行場設営の機械化導入を図るが・・・これが、なかなか・・・
エリートと呼ばれる上層部の“出来の悪い”連中がネックである。
ようやく日本でもブルドーザーを造り機械化が本格的になってきた頃には戦局は最悪・・・
飛行場を造る南方の島々は米軍の手中にあるし・・・
仮に飛行場を造ったところで、もう、飛行機を飛ばすための燃料はないし、飛行機自体もない・・・(汗)
残念ながら、遅すぎた・・・
もう少し、早くから手を打っていればなぁ~・・・とつくづく思う。
すべては、エリートと呼ばれるテストの成績はいいが、本当は頭が悪いという上層部の幕僚達の責任であろう。
戦後、彼らの責任は追及したのだろうか?
エリート幕僚の方針、施策、作戦、命令のおかげで、どれだけの兵士が無駄な死に方をしたか・・・
戦後、その反省はなされただろうか?
現代の「エリート官僚」と呼ばれる連中の“出来の悪さ”を考えると疑問である。
今も昔も変っていない・・・戦中、戦後・・・どこも変っていない・・・
そのような気がする。
仮に勝てなくても、あのっようなお粗末な形での敗戦は避けられたのではなかろうか?
本書の主人公の秋山中将も「エリート」と呼ばれる一人だが、「エリート」とは本来、こういう人を指す言葉だと思うのである。
いわば「技術戦」という戦いと言っていいと思うが、なかなかいいテーマの本だった。
一読の価値あり・・・と私は思う。


今年の読書:70冊目

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読書 | 22:31:43 | Comments(0)
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