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野牛重兵衛

Author:野牛重兵衛
会社を実質的に自主廃業し『自由人』となる。
自ら『脱藩浪士』と名乗り自由な日々を生きることにした。
常陸国在住
57歳
今もって独身!(笑)
これからも独身!(大笑)

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『一海軍特務士官の証言』
一海軍特務士官の証言―戦争と人間の記録 (1978年)一海軍特務士官の証言―戦争と人間の記録 (1978年)
(1978/07)
二藤 忠

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はしがき

序章 ある大尉の死

木幡大尉の不可解な死
  意外な真相
  河和空のダニ隊長
  手がかりを求めて
  自分ガヤラネバ誰ガヤル
  未亡人と会う
「公務傷死」のかげに
  死の前後
  死体検案書
  海軍三馬鹿将校
志岐との対決
  「魔がさした」という元隊長
  「特准など信用できない」
  抜けない習性
  でたらめな弁明
鎮魂のうた
  風は心を・・・・

第1章 兵・下士官の道

戦争への怒涛の中で
  海軍は合理的だったか
  狂気を装い退団する者も
  鬼戦艦「金剛」
  リンチ(私刑)
  赤旗掲揚事件
  往復ビンタで聴力を損う
  霞空の権威主義
  ハレンチ分隊長
  館山空の珍事件
  2・26事件の思い出
  捕虜の悲劇
エリート飛行将校の実像
  卑劣な中尉
  飛ばない司令
  臆病少佐
  逃げ足の早い指揮官機
  たたき上げへの不当な差別
艦隊勤務
  凍る海へ飛びこむ
  武人副長と青二才少尉
  迫りくる戦火
  姑根性の分隊長
  下いびりの上へつらい
  太平洋戦争勃発
  悪いやつほど生きのびる

第2章 出陣~ソロモン基地へ

敵弾の洗礼
  出陣命令
  横須賀出港
  敵機来襲
  被弾、負傷
  部下を失う
  最前線の泊地
  無念の初陣
  横臥して指揮
南溟穏やかならず
  日記より
  エリート飛行長の暴言
  人命の価値
  救急設備のない部隊
  6機帰投せず
  逃げまわる将校
  友との再会
  不足する操縦者
  悪化する戦況

第3章 悲報相つぐ南太平洋の日々

ヤルート、楽園の基地?
  4千キロの転進
  母隊は南洋ボケ
  迫る戦雲
  山本長官の訃報
  別天地マキン
  邦人スパイの手引きで大空襲
  不可解な公刊戦史の記述
  トラックへの転属
  水中での徹夜修理
  窮乏下の祖国への出張
  間一髪、便乗予定機が墜落
戦意のうすい軍上層
  トラック要塞壊滅
  玉砕命令
  決定的な制空権
  デタラメな情報

第4章 狂瀾既倒にかえらず

焼土無残
  相模野航空隊へ
  航空本部勤務
  海軍省防空壕
  東京大空襲
  無意味な机上事務
  江田島は何を教育したのか
  最後のビンタ
敗戦前後
  右往左往する高級士官
  さらば海軍
  米軍からの出頭命令
  目でみる民主主義
  帰郷

あとがき



兵・下士官から累進した兵曹長を「准士官」という。
この准士官から少尉以上の「将校」になった者を「特務士官」と呼んだ。
これは海軍特有の身分制度で、中学校から試験だけで海軍に入った、いわゆる「エリート」と呼ばれる海軍兵学校出身の「将校」とは一線を画す。
つまり、「特務士官」は海軍に何年も務めている、下からの叩き上げの将校なのである。

本書の著者は、この「特務士官」・・・・
下からの叩き上げで、海軍大尉として終戦を迎えた人である。

この叩き上げの人から見た「エリート」海軍士官に対する恨みつらみを綴ったのが本書であるといってもいいと思う。
しかし、これは個人の妬みの発散というより、海軍の実態の暴露と捉えるべきだろう。

軍隊も「役所」の一部だと私は思っている。
他の「役人」と違うのは、制服を着て武器を持っていることだけで、「中身」は、自己保身と栄進に汲々とする他の役人と同じである。

本書では、よほどのことがない限り実名をあげて批判している。
それだけに著者の怒りの大きさがわかる。
呆れたのは、「あのクズ野郎、クソ野郎」という海軍エリート士官が、戦後には自衛隊に入って将官にまで進級していることである。
人物、性格的にかなりの問題がある者が、自衛隊では将軍となり、定年後は天下り・・・
そりゃ腹も立つだろう・・・実名を挙げて非難したくなる気持ちもわかる。

本来は下からの叩き上げこそが「エリート」であるべきなのだが・・・
進級で差別され、戦後は恩給でも差別されている。
昔も今も、学歴偏重の風潮は変わっていない。
もし、下からの叩き上げが「エリート」として、中堅幹部以上の地位に付いていたら、多分、大東亜戦争の内容もかなり変わったのではないかと私は思うのである。
もしかしたら勝てたかも・・・いや、少なくともこんな負け方はしなかったのではなろうか?
戦争は学歴で戦うものではないはずなのだが・・・
平時と戦時の切り替えが出来なかったことが、大国と戦ったということより敗戦の原因ではなかろうか?

相変わらずの学歴偏重のままでは、多分、今の自衛隊も、いざとなったら使い物にならないだろう。

虐げられたベテラン士官が怒りをぶちまけた本ではあるが・・・
薄っぺらい「反戦」を叫ぶ“左に傾いた”本よりは数段勉強になる本である。
一読の価値あり・・・である。



今年の読書:42冊目

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読書 | 23:48:30 | Comments(0)
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