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野牛重兵衛

Author:野牛重兵衛
会社を実質的に自主廃業し『自由人』となる。
自ら『脱藩浪士』と名乗り自由な日々を生きることにした。
常陸国在住
59歳
今もって独身!(笑)
これからも独身!(大笑)

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千畝
千畝―一万人の命を救った外交官 杉原千畝の謎千畝―一万人の命を救った外交官 杉原千畝の謎
(1998/08)
ヒレル レビン

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杉原千畝(ちうね)という外交官・・・・
ユダヤ人にビザを発行して、その命を救ったということは知っていたが・・・
本書では、「なぜ危険をかえりみずに行動できたのか?」という点について書かれている。
著者はボストン大学の教授で、アメリカを代表する歴史家。
当時の日本の歴史的な流れなどは、非常に公正に描かれていて好感が持てる。
日本人でもなかなかこういう風に公平な目で見てものを書く人は少ないんじゃあるまいか?
変に「アメリカの歴史観」に偏っていない・・・・
この公正なものの見方、書き方で、この本が信用に値するものであると確信した。

さて、この杉原千畝という人物・・・
ただの外交官だと思ったら、そうじゃないらしい・・・・
どうも諜報活動もしていたらしい。
これは意外なことを知った。

著者は杉原に助けられたユダヤ人はもとより、日本にも来て多くの人を取材している。
外国を飛び回り、現地の取材も綿密に行なっている。
その中で感動的だったのが、杉原の最初の妻へのインタビュー。
杉原はロシア人の妻を最初にもらって、その後、日本人と再婚していたのである。
この最初の妻へのインタビューは、探し出すのがちょっと遅れていたら叶わなかった貴重な出来事である。
インタビューの直後にお亡くなりになってしまったからである。
この時、貴重な話を得ている。
まさしく快挙である。
気になるのは再婚した日本人の奥さんについて・・・・
どうも彼女が書いた夫・千畝に関する本、または言動について疑念をもっている様子である。
いつか、この奥さんが書かれた本も読んでみなければならないが・・・
どうも誇張しているのか、多少の嘘を交えているのか・・・肝心なことを隠しているのか・・・
歴史家の目は厳しい・・・
批判的である。

本書では杉原のことだけではなく他の事も知り得た。
それは、ヒトラーのナチス・ドイツだけがユダヤ人を迫害していたわけではないということである。
当初はアメリカもイギリスも同じようなものだったのだ。
ビザを求めるユダヤ人を見殺しにしている。
イギリスにあっては、もっとひどい。
イギリスのどこが「紳士の国」なんだか・・・
今では、澄ました顔をしているが・・・えげつない連中である。
欧米人とはそういうものかもしれない。
だから、日本は国際社会の中での「駆け引き」が下手なのだろう。(笑)
こういうことをアメリカ人が書いているところが“ミソ”である。

どうして杉原千畝はユダヤ人にビザを発行し続けることが出来たのだろう?
そもそも、どうしてそういう行為を起こすことになったのか?
ただの「いい人、親切な人」ではないのでは?
どうして戦後、日本国内で、特に外務省で彼の行為が高く評価されなかったのか?

本書を読んでみると見えてくる。

ただ、460ページを超す大作なのである。(笑)
分厚い本なので・・・・その厚さを見ただけで読む気がくじけそうになるが・・・・(笑)
読んでみると、これがなかなか面白い。
一気に読んだ。

序章 〈汝の隣人の血の上に立つなかれ〉
杉原千畝は日本版シンドラーか?
旅立ち

第1章 少年期の千畝が生きた時代
1905年―八百津
1905年―カウナス
1905年―ポーツマス
ポーツマス条約以降
少年千畝をはぐくんだもの

第2章 セルゲイ・パブロビッチ・スギハラ
〈文装的武備〉
ハルピン学院の秋
〈満州国〉官吏
クラウディア・スギハラ
ハルピンの情報マンとして

第3章 外交官と諜報活動
満州事変
満州国外交部
東清鉄道の買収
満州周辺のユダヤ人
疑われる千畝
日独防共協定
まぼろしの〈ユダヤ領事館〉
新たな彷徨
ヘルシンキへ

第4章 カウナスへの道―思い出の街
ポーランドのスパイ・コネクション
バイツガンタス街からの眺め
ユダヤ人、カウナスへ
ベックルマン―リトアニアのもうひとつの〈新しい目〉
ハヌカのケーキ
千畝と教理問答
ピアニスト千畝

第5章 カウナス領事館の外側―1940年春
本省との論争
ヴィザ発行の政策
〈水晶の夜〉と五相会議
ステラのヨーロッパ脱出
春になり・・・・
カウナスのアメリカ人
冗談の提案
〈極めて危険〉

インターメッツォ(間奏曲)―千畝に届かなかった手紙
親愛なる杉原さん

第6章 「慣例として通過ヴィザ発行には・・・・」
異常なざわめき
慣例として通過ヴィザ発行には・・・・
ソ連のリトアニア併合
〈バスに乗り遅れる・・・・〉連合国と枢軸国の間の日本
〈危道〉
アメリカ禁輸措置への対抗
「ヴィザ依頼に関しては」
松岡洋右
キュラソーへ行くには
ソ連の〈併合〉と領事館閉鎖―船に乗り遅れたら
「ヴィザを求めて当領事館に押しかける者、連日・・・・」
「全土に黒い帳が降りてきた・・・・・」
「日本はもっと文明国だ」
「本省は拒否の返答を送ってきた・・・・」
「私のもとに来た、すべての人に」
〈主君なき男〉から〈悲劇の英雄〉へ

終章 カウナスからの道―救助者と生存者



今年の読書:12冊目

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読書 | 20:37:38 | Comments(0)
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