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野牛重兵衛

Author:野牛重兵衛
会社を実質的に自主廃業し『自由人』となる。
自ら『脱藩浪士』と名乗り自由な日々を生きることにした。
常陸国在住
59歳
今もって独身!(笑)
これからも独身!(大笑)

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甘粕正彦乱心の曠野
甘粕正彦 乱心の曠野甘粕正彦 乱心の曠野
(2008/05)
佐野 眞一

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甘粕正彦・・・・この名を聞いてすぐにピンとくる人は今の世には少ないかもしれない。
関東大震災後の戒厳令下で、社会主義者の大杉栄一家を殺害した“主義者殺し”の首謀者である。
ことに、7~8歳の大杉の甥をも殺害したことで、「極悪非道」とのイメージが強い。
軍法会議で懲役10年の実刑判決。

しかし、その後の彼の人生を見てみると何とも腑に落ちない。
出所後、満洲に渡り「満洲の夜の帝王」として活躍する。
満洲帝国建国にも関わる。
その人脈、豊富な資金・・・・・
ただの“殺人犯”としてはおかしな半生を送っているではないか?
そこで、出てきたのは、甘粕は大杉を殺していないのではないか?
真犯人は別にいるのではないか?
罪をかぶったことで、何らかの見返りを受けていたのではないか?
そういう「憶測」が戦後になって出てきたが、核心までには触れていなかったような気がする。

本書では、核心がズバリと突かれている。
この平成の世になって、よくも資料と証言を集められたものだと大いに感心した。
ノンフィクションの作家というのはすごいものだ。

今まで定説とされている甘粕のイメージが覆される。
事件直後の新聞報道が、この甘粕のイメージを作り上げてしまっているのだが、マスコミのいい加減さは今も昔も変わっていないなぁ~(笑)
加えて警察や陸軍上層部・・・・・小ずるい連中である。

「大杉栄事件」の真相のみならず、甘粕という人物についても本当はどういう人だったのか・・・・
これまた「定説」とは違うことを資料や証言で明らかにしている。
本書の題名にある「乱心」という言葉は、乱心によって大杉一家を殺したという意味ではない。
まったく別の意味での「乱心」であることを知った。

甘粕正彦は満洲映画撮影所(満映)の理事長として終戦を迎え、理事長室で青酸カリをあおって自殺した。
たしか・・・拳銃自殺が定説となっていたように思うが、これも実際は違う。
甘粕はあの「大杉一家殺害事件」については何も語らず、その後の満洲の闇の部分についても何も語らずこの世を去った。
言い訳をしない・・・自己弁護をしない・・・・名誉回復を求めない・・・・
なぜなのだろうか・・・・
本書を読んで、その理由がわかったような気がする。
ある意味、「乱心」でなければできないだろうなぁ~
もし、自分が同じ立場に置かれたら・・・・・こういう生き方は絶対できないだろう。
そこまで腹をくくれない。
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読書 | 23:59:02 | Comments(0)
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